−柿が大豊作

緊急避難ではじめた干し柿づくり

今年の柿は可愛そうだった。実が大きくなる盛りに大発生したアメヒトに、ほとんどの葉が食いちぎられてしまった。はじめのうちは展開する前に葉を摘み取り退治していたが、ちょっとした油断で広がるのを見落としてしまった。もう手に負えない。不本意ながら消毒も二回ほどしたが効果なく葉は一枚として残らなかった。
しばらくすると新しい葉が出て来た。少し小ぶりだが、たっぷり柿の実を覆うように茂った。今度こそとアメヒトを警戒したが、またもや発生を許し二度目の被害をこうむった。だが実はそれなりに大きくなった。
先日いくつか試食したが甘みがイマイチである。急遽、「みっちゃん」のアイデアで、干し柿にすることにしたが既に時遅く干し柿用の柄をつけないものをだいぶもいでしまった。こうなれば吊るすのは無理、思案の末、梅干用のざるを使うことにした。二人で〆て二時間余、脇目も振らずに格闘したのがこの成果。200個くらいはありそうだが、干し柿をつくるには今年の寒さはいかにも頼りない。折角の苦労がカビだらけの柿の残骸…てなことにならなければと念じながら陽にかざした。
今年の豊作ぶりは中途半端ではない。これほどの荒っぽい消費を試みても減りようが分からないくらいまだ枝に残っている。年々寒さ嫌いがつのってきた身をよそに、心にもなく一度や二度の寒波はあってもいいかな、などと勝手な思いが巡っている。