−シモツケのこと

荒山北面に咲く会津下野=アイヅシモツ

 花の名は難しい。まもなくいずこの山にもシモツケ(ばら科しもつけ属の落葉低木)が賑やかに咲く。下野と書くから栃木県が縁だが、赤城山に多い。栃木県で最初に発見されたとか、霜が降ったように咲くとかもっともらしい命名の謂れがある。シモツケは木だが似た草でシモツケソウ、あるいはクサシモツケと言うのもある。先日、赤城で出会った花はアイヅシモツケ(会津下野)と言うそうだ。葉の雰囲気も花もまったく違う。雄しべが40本もあり花びらからはみ出てる。会津で初めて発見されその名がついたと言う。ニッコウキスゲが日光以外で咲いてもさほど驚かないが、アイヅシモツケにはいささか戸惑った。(写真は荒山北面の会津下野=アイヅシモツケ)