−句碑の道

富田うしほの句碑辺りから見た黒檜山

箕輪までは道路の雪が消え、1300mあたりからうっすらと白くなる。もちろん日陰は凍っているから装備の手抜きは禁物だ。
句碑の道だが、さすがに真っ白。動物の足跡はいくつかあるものの人間のものは皆無。一昨日くらいに降った模様だからその後の初歩きらしい。アイゼンなどいらない雰囲気だが「みっちゃん」が居ないのでやや大げさだが4本爪を付けた。雪はほとんど埋まらず、ギュ、ギュと締まる音が気持ち良く響く。
梢の葉はほとんど落ちたから周辺の展望は充分に利く。大沼も五輪尾根も手にとるようだ。富田うしほの句碑まで来ると正面に黒檜山がせまる。ここだけは黒檜を梢が邪魔しない。“うしほ”はここで「迅雷や黒檜の肩のうるし雲」と読んだ。真っ黒な雷雲におおわれた山頂付近に稲妻が飛び交う、まさに黒ずくめの句である。
だが、冬の赤城は白一色、空の青味が唯一の彩。こんな風情はどう歌うのだろう。
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